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濱海新区の紹介

 天津濱海新区の発展状況

一、濱海新区の発展概況
 濱海新区の開発建設は、1994年に中国共産党天津市委員会、天津市政府が中国中央政府、国務院の定めた改革開放の戦略方針を実行し、環渤海地域とわが国の北方の経済発展に寄与することを出発点とし、天津の実際を結び付けて作り出した世紀を跨ぐ戦略政策である。十数年間の努力を経て、天津市は大切な発展チャンスを迎えている。党の第十六回全国大会第五期総会と第十期全国人民代表大会第二回会議で通過された「第十一次五ヶ年計画」の提案と綱要では、「天津濱海新区の開発・開放を推進すること」と、濱海新区を国の全般的な発展戦略に組み入れたことが明らかにした。国務院は『天津濱海新区の開発・開放の推進に関する問題についての国務院の意見』(国発[2006]20号)を発表した。なお、天津市委員会第八期代表大会第八回会議で、濱海新区の開発・開放についての事業を全面的に配置した。これは天津濱海新区が国家クラスの経済新区として本格的に動き出すことを示している。

 天津濱海新区は天津東部の沿海地区に位置し、塘沽区、漢沽区、大港区の三つの行政区と天津経済技術開発区、天津港保税区、天津港区及び東麗区と津南区の一部を含み、企画面積は2,270平方キロメートル、海岸線は153km、常住人口は140万人である。
10余年の開発建設を経て、濱海新区は著しい成績を遂げた。生産総額は1993年の112億元から2005年の1608.63億元に増加し、年平均成長率は20.6%、一人当たりの生産総額は1.42万ドルに達した。財政収入は23.6億元から317.2億元に、12.4倍増加した。輸出額は5億ドルから36倍の185億ドルに増加した。実際ベースの外資利用額は累計159億ドルに達し、世界ベスト500企業の70余社が新区に152社の企業を投資した。濱海新区は中国で外資投資の収益率が最も高い地域の一つとなった。
数年間の開発建設を経て、天津濱海新区は多方面にわたる優位性が形成され、全国範囲の調和のとれた経済発展に対して重要な戦略意義を持っている。

第一は立地優位性。濱海新区は環渤海地域の中心地に位置し、珠江デルタの深センと長江デルタの浦東と並びに立っている。新区は京津冀(北京市、天津市、河北省)と「三北地区」(東北、華北、西北)の広大な後背地に支えられ、東アジアに面し、海一つ隔てて韓国と日本と向かい合い、中国北方がユーラシア大陸橋と連接する最も近い東の起点であり、モンゴルとカザフスタンなどの内陸国家の重要な港でもある。新区の後背地は北方12の省.市.自治区に及び、非常に広く、はっきりした区域優位性に恵まれている。天津濱海新区の開発・開放を推進することは、わが国の東部地方で率先して近代化を実現することを通じて、中西部地区、特に「三北地区」の発展を促し、中西部連動、優位補完、相互促進、共同発展の区域間の協調的な発展局面の形成に有利である。

第二は機能優位性。濱海新区は港、経済技術開発区、ハイテクパーク、輸出加工区、保税区を集め、わが国が経済グローバル化と区域経済一体化に参与する重要な窓口である。天津港は中国北方で最も大きな国際貿易港であり、貨物呑吐量は世界トッポテンにランクインされており、170以上の国と地域の300を越える港湾と貿易関係がある。2005年の年間呑吐量は2.41億トンに達し、コンテナーの取扱量は480万TEUとなった。天津港の輸出入貨物の70%以上が北京、河北、山西、内モンゴルなどの地方からのもので、コンテナーの60%以上が「三北地区」からのものである。2005年、天津港の輸出入総額は819.3億ドル、そのうち、北京、河北、西北地区の分が55%を占めている。天津経済技術開発区の主要経済指標は長年にわたって全国各開発区のリーダーである。天津港保税区は華北と西北地方にサービスを提供する北方における最も大きな保税区であり、輸出入総額の60%以上が天津以外の地方が創造したもので、「区港連動テスト区」と国に許可された。天津濱海新区の開発・開放を推進することは、京津冀をはじめとする環渤海地域のさならる開放を向上させ、当地域がより一層国際経済に参与することに役立っている。

第三は産業優位性。濱海新区はすでに電子情報、石油採掘・加工、海洋化学工業、近代冶金、自動車・設備製造、食品加工、バイオ医薬など7つの主導産業を備え、産業基盤がしっかりし、ハイテク産業の大きな集積が形成されている。これらの産業は技術レベルが高く、産業チェーンが長く、強い影響力を持っている。現在、濱海新区はわが国の重要な大型石油化学工業基地、冶金基地となり、IT製造業は全国の前列を走り、石油パイプの生産量は世界トップ4にランクインされ、全国の1,000社余りの企業が新区と業務連携している。濱海新区は総合的実力が増加しつつあり、深セン経済特区、浦東新区に次いで、区域発展を導く新たな成長点となっている。

第四は科学技術の研究.開発優位性。濱海新区は科学技術革新システムが完備しており、科学技術人材の創業基地は一応の規模になっている。現在、濱海新区には国家クラス、天津市クラスの各種類の研究機関が42ヵ所、大型企業のR&Dセンターが50ヵ所、ポストドクターステーションが44ヵ所あるほか、国際先進技術と近代化管理ノーハウを持つ高級人材もたくさん集中している。

第五は土地と資源の優位性。濱海新区は1,214平方キロメートルのアルカリ荒地をもっており、そのうち、一部の耕作に相応しくない荒地は生態と建設用地としてのポテンシャルが高い。これは国内外でも珍しいことである。また、ほかの資源も豊かである。渤海海域の探知済みの石油総量は98億トン、天然ガスの埋蔵量は1,937億㎥、年間発掘可能な地熱は2,000万㎥、原塩の年間生産量は240万トンである。湿地自然保護区と平原ダムの面積が大きく、生態環境の基盤がかなりよい。以上の各優位性を十分活用し、新しい考え方と発展モデルで濱海新区の開発・開放を推進することは、新区の科学的発展観の実行や、人間と自然の調和的な共存、持続可能な発展道路を歩むことに有利である。

二、濱海新区開発解放の推進に関する指導方針と企画
 

天津濱海新区の開発解放を推進する指導思想:
トウ小平理論と「三つの代表」の重要思想を指導に科学的発展観を全面的に貫徹する。思想を更に解放し、改革開放を続いて推進し、優位を続いて発揮する。ハイスタートで視野を広め、科学技術の革新と自主的創造を重視し、発展の特色を生かし、発展環境を改善する。新たな考え方、体制とメカニズムで新区の総合実力、創造能力、サービス能力と国際競争力を高める。天津市の発展を導き、京津冀と環渤海地域の経済振興を推進し、東中西の協力を促進し、全国経済の調和的な発展の中でより重要な役割を発揮する。
 

天津濱海新区の機能の位置づけ:
京津冀を後背地に、環渤海地域にサービスを提供し、「三北地区」をカバーし、北東アジアを見据える。わが国北方の対外開放の門戸、ハイレベルの現代製造業と研究開発の転換基地、北方国際海運センターと国際物流センターを建設する。経済が繁栄し、社会が調和的に発展し、環境が美しく住みやすい生態型新都市区(エコタウン)を目指す。
 

「11次5ヶ年計画」の期間中の濱海新区の発展目標:
2010年、総生産高は3,200億元、年間平均成長率は17%;工業増加額2,000億元;地方財政収入500億元以上、年間平均成長率は20%;都市化レベル90%;単位生産高に消耗するエネルギーを「第10次5ヶ年計画」末の水準より20%以上引き下げる;社会事業が全面的に発展し、生態環境保全状況が良好で、全体機能が顕著にアップする。持続可能な発展能力が絶えず強化され、調和の取れた区域の建設が新しい進展を見せる。
 

以上の目標の実現に向かって、天津濱海新区の開発開放は京津冀及び環渤海地区の国際競争力の向上に有利な開発先導戦略を実施する;全国の区域発展の促進に有利な経済成長点先導戦略を実施する;新しい時期の区域発展新モデルの模索に有利な革新先導戦略を実施する。
 

経済発展の空間配置に関する濱海新区の全体構想は「一つの軸」、「一つの帯」、「三つの都市区」、「七つの機能区」である。即ち、京津塘(北京-天津-塘沽)高速道路と海河下流に「ハイテク産業発展軸」を建設する。海岸線と海浜大道に沿って「海洋経済発展帯」を建設する。軸と帯のT型構造の基で、三つの都市区と七つの機能区を建設する。
 

三つの都市区:塘沽、大港、漢沽の三つの生態都市区(エコタウン)。
 

七つの機能区:(1)先進製造業産業区。企画面積は97平方キロメートル、主に電子通信、現代化冶金等のハイテク産業と加工製造業を発展させる。(2)濱海ハイテク産業園区。企画面積は36 平方キロメートル、わが国の科学技術の長期計画に基づいて、自主的知的財産権の研究開発、トレーニングと科学技術成果の転換に重点を置く。(3)濱海化学工業区。企画面積は80 平方キロメートル、主に石油化学工業、海洋化学工業と精密化学工業を発展させる。(4)濱海新区中心ビジネス商業区(CBD)。企画面積は10余平方キロメートル、主に金融、保険、ビジネス、商業貿易、レジャー、会議、展示、観光等の分野を発展させる。(5)港物流区。企画面積は100 平方キロメートル、主に海運、国際貿易、現代化物流、保税倉庫、振り分け配送及び関連の仲介サービス業を発展させる。(6)臨空産業区。企画面積は102 平方キロメートル、主に航空運輸、加工物流、民間航空科学教育、研究開発と産業化、航空設備の製造と補修を発展させる。(7)海濱レジャー観光区。企画面積は75 平方キロメートル、主に濱海観光、レジャー、リゾート地と湿地生態観光を発展させる。このほか、充分論証したうえで、企画を立て、港を拡大し、海を埋立て、臨港産業区を建設する。若干の生態農業基地を建設し、沿海都市型の特色農業を発展させる。

三、濱海新区の開発開放を推進する目前の主要任務

(一)現代化製造業・研究開発転化基地の建設を加速し、新型工業化道路を堅持すること
電子情報、石油化学工業、自動車・設備製造、現代化冶金、バイオ医薬産業などを引き続き強化し、航空・宇宙飛行産業を革新し、国家クラスのハイレベル現代化製造加工基地の建設を加速する。2010年、工業増加額は2,000億元に達し、輸出総額は350億ドルを超える計画である。
ハイテク技術産業を発展するため、自主的革新能力の向上を重要な一環とし、R&Dセンターと科学技術インキュベータを建設する。科学技術資源の集積機能、率先的革新機能と牽引機能を果たせる。原始革新、集成革新と再革新の能力を強化し、科学技術の研究開発転化システムをより一層完備させ、新区の全般的技術レベルと総合的競争力を向上させる。2010年、新区のハイテク技術産業の生産高は新区工業全体の50%以上を占め、国家・市レベルの研究開発機構は100箇所、市レベル以上の企業研究開発センターは200箇所に達する見通しである。

(二)国際海運センターと物流センターの建設を加速し、特色のある新区現代サービス業を発展させること
 地理的位置、資源、産業などの総合的優位を充分発揮させ、インフラ施設の建設を加速する。港・空港の建設を引き続き完備させ、その等級を向上すると共に、機能の拡大と線路の増加を実施し、企業集積、市場活躍且つ関連サービスが完備した国際運輸集中地を構築する。東疆保税港の建設に取り組み、国際中継、国際配送、国際仕入と国際中継貿易などを重点として発展し、中国北方の最大な国際貿易集散地を目指す。2010年、港の貨物取扱量は3億トン、コンテナは1,000万TEUを超え、空港の旅客輸送能力は延べ560万人、貨物輸送能力は50万トンに達し、港の輸出入総額は2,000億ドルに及ぶ見通しである。
物流施設の建設を加速し、港を中心とする海陸空の一体化した現代的物流システムを構築する。六つの物流基地を建設し、関連の集散、中継、保存・加工配送センターを設置し、多レベル、オープン型且つ社会化した物流配送システムを構築する。物流市場を開拓し、物流情報化・標準化のレベルを高め、国際物流センターを目指して建設する。2010年、物流業の増加額は650億元に達し、新区サービス業の58%を占める見通しである。そのほか、川、海、湖、湿地、地熱など新区の自然資源優位を利用し、地域のレジャー観光地を建設する。港の物流、金融・商業貿易、会議展示・観光を主とする新区の現代サービス業の発展によって、総合競争力と区域サービス能力を引き上げ、区域の経済発展を牽引する。

(三)循環的経済の発展を加速し、環境保全型新区を建設すること
水、エネルギー、土地、材料の節約と総合利用を強化し、開発区と大港石油化学工業区の二つの生態工業園区を建設し、石油化学工業、自動車、冶金、電力・海水淡水化を含む四本の循環経済産業チェーンを形成する。環境の参入許可制度を実行する。消耗、排出、汚染が高くて、利潤の低い企業と製品を淘汰する。2010年、単位生産総額あたりのエネルギー消耗量は20%以上を引き下げ、新水使用量は30%下げ、工業固体廃棄物総合利用率は95%になる見込みである。500平方キロメートルの両大生態環境区を建設し保護する。沿海、沿川、高速道路沿線の生態回廊を五本作り、若干のエコタウンを建設する。環境保全に取り組み、災害の防止と減少を実行する。2010年、新区の緑化被覆率は40%、都市部汚水の集中処理率は90%になり、海河主流下川の水質は4類基準に達し、海岸付近の海域富栄養化状況が控えられる見通しである。総合的管理によって、濱海新区の人口、資源、環境の調和の取れた発展を実現する。

(四)都市・農村の発展を計画案配し、新農村の建設を推し進めること
都市と農村の二元構造を着実に変え、農村の都市化水準を大いに引き上げる。農村インフラ施設の建設、生態環境の建設、重点的な産業の配置及び社会事業の発展を計画案配し、健全した農村社会保障システムを構築する。遷村並点(環境と農民生活条件を改善するため、住宅団地を建設し、分散した住民を集めること)と徹村並鎮(環境と農民生活条件を改善するため、村・鎮の行政区画を調整すること)を実施する。農村の人口を都市部に、企業を園区に、土地を規模的経営に集中させ、都市化建設を健全且つ秩序的に展開する。
沿海の都市型農業を大いに発展し、農村経済の実力を強める。無公害食品、グリーン食品と有機食品を開発し、特色のある農副産物を育成し、農業科学技術モデル園区を建設し完備させる。工場化した海水養殖産業園を拡大し、遠洋漁業と付加価値の高い海産物加工を発展させる。「三北地区」に影響を与える水産物の集散地を目指して、大型地域的な海産物の貿易市場を作り出す。

(五)都市建設を展開し、調和的社会の構築に取り組むこと
濱海新区の大発展に応じて、以下の方面において都市インフラ施設の建設を更に加速する。
(1)25万トン級の深海航路と30万トン級の原油埠頭を含む港内外の34件の関連プロジェクトを建設する。
(2)濱海国際空港を拡張・改造する。
(3)京津(北京-天津)都市間鉄道を建設する。
(4)京津塘(北京-天津-塘沽)高速道路の複線を建設する。
(5)海浜大道などの重点的な交通工事を実施し、新区内の交通網を完備させる。
エネルギーの供給状況を改善し、海水淡水化を発展させる同時に海水の直接利用の規模を拡大する。2010年、発電所の組立機容量は560万キロワットに、海水の淡水化能力は50万トン/日に達する見通しである。
科学的発展観の要求に沿って、濱海新区の教育、文化、衛生、スポーツと社会保障などの各事業に力を入れる。都市と農村の発展を計画案配し、農村の福祉レベルを向上させる。都市・農村の二元構造を転換し、一体化した公共サービスネットワークを構築する。就職口を増加し、住民の所得を高める。民主的な参与ルートを作り、矛盾の調節メカニズムを立ち上げ、調和的社会の基礎を固める。2010年、都市・農村住民の一人当たりの可処分所得は2.5万元に及ぶ見込みである。「第十一次五ヶ年計画」の実施期間に、新規就職口は30万以上に達し、濱海新区の経済社会の調和的な発展を実現する計画である。

四、濱海新区の総合改革試験区のモデル役と牽引役を発揮
国務院は天津濱海新区を全国総合改革試験区と許可し、濱海新区がこれを契機に区域発展の新しいモデルを模索し、全国範囲の改革に経験とモデルを提供するよう要求した。我々は党中央、国務院の配置に基づき、濱海新区の実際と緊密に結合し、一部の重大な改革開放措置を濱海新区で先行して実施する。改革の領域を絶えず広めていき、総合改革を通じて濱海新区の開発開放を推進すべきである。目前の業務の重点は次のようである。

(1)金融改革と革新。国務院は、今後国の金融改革と革新は原則的に濱海新区で先行して実施することが可能であると明らかにした。これにより、近いうちに産業投資基金、創業リスク投資、金融業総合経営、多種類所有制金融企業、外貨管理政策、オフショア金融業務などの面で改革試験が行われる。目前、我々は「産業投資基金」の試行方案を修正完備しているところで、早い時期に実践する計画である。

(2)土地管理改革。土地利用のメカニズムを最適化し、土地管理方式を革新し、新区農業の産業化を速め、農村の工業化と都市化を緊密に結合し、農村の集団建設用地の回転及び土地収益の配分を行い、土地供給に対する政府のコントロール能力の強化等の面での改革試験を行う。我々は既に「濱海新区土地整理備蓄センター」を設立し、具体的な改革法案の作成に取り組んでおり、新しい情勢のもとで土地が経済建設に対する調整と指導の新しいルートを積極的に模索している。

3)東彊保税港の建設を通じて、税関の特殊監督管理区域の管理制度の革新を速め、保税区、保税港が自由貿易区への移行ルートを積極的に模索し、濱海新区の開発開放レベルを更に引き上げる。

(4)国が新区に与える財政税収方面の政策を有効的に利用し、企業の更新改造と産業構造の調整を速め、ハイテク産業の発展を加速し、生態環境保全を強化する。
濱海新区の更なる開発開放の推進により、我々はタイムリーに行政管理体制改革を進め、新区の全体優位を充分発揮し、共同発展を実現する運営メカニズムの建設を模索し、統一、協調、簡素化、高能率、廉潔の管理体制を作る。

 

 
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