中国税務の取り扱い上、中国にて発生した利息収入及び賃貸料収入については、基本的に営業税の課税対象取引として取り扱われています。この取り扱いの例外的措置として、中国国内に経営機構や拠点を設立していない外国投資企業については、1997年3月14日公布の国税発[1997]第35号通達(以下、“35号通達”)に基づき、税務上の優遇措置の適用が認められていました。具体的には、中国国内から利息収入及び賃貸料収入を取得する外国投資企業の場合、中国国内での有形動産の賃貸収入と利息収入については、中国国内の機構と関係が無い限り、営業税が免除とされており、外国投資企業にとってメリットのある優遇税制通達の一つとなっていました。
これに関連して、2006年4月30日に国家税務総局より公布された国税発[2006]第62号通達(中文名;国家税??局?于?布已失效或?止的税收?范性文件目?的通知、以下、“62号通達”)によれば、35号通達が廃止通達の一つとして提示されており、35号通達に関する優遇税制は廃止の方向となっているようです。
本62号通達の公布目的は、旧来からの税務通達で且つ使用されていないもの、もしくは重複となっている税務通達について、各関係者の利便を図るために、過去公布された非常に多くの税務通達を包括的に整理することにある、といわれています。しかしながら、現時点でも外国投資企業にとって税務恩典とされていました35号通達が廃止の対象リストに入っていたため、本来の趣旨とは異なる意図が含まれている可能性があります。
つまり、国家税務当局が意図的に外国投資企業における有形動産の賃貸収入と利息収入を営業税の課税対象にする目的で62号通達を公布したのであれば、外国人投資企業において5%の営業税課税など、追加の税務費用が発生せざるをえない状況となります。そのため、関連する外国投資企業は、営業税などの追加税務コストの影響額などを考慮し、現在の取引形態の継続・変更も含めて検討する必要があります。
今回の国家税務総局から公布された62号通達は、その廃止の意図、施行日、実施細則などの事項について依然として不透明な部分が残っています。そのため、今回の廃止規定において影響を受けるであろう外国投資企業は、国家・地域レベルの税務当局の動向に十分注意するとともに、今後の状況を見極めた上で、タックスプランニングの再検討などを進めていくことが望まれます。
情報提供は PricewaterhouseCoopers 日本国公認会計士 表 晃靖(おもて てるやす) teruyasu.t.omote@cn.pwc.com 中国税務会計に関するご質問・ご相談は、Tel +86-22-2330-6789 (Ex.1006 もしくはEx.1041)まで(日本語対応) 中国税務会計最新情報のバックナンバーは、天津経済技術開発区ホームページ(http://jp.investteda.org/)にて掲載。
|